水流式海底活性化装置

 

技術概要

有明海では、平成12年のノリ不作問題に代表されるように、漁業の影響が海域環境の問題として社会的な注目を集めています。その原因としては、干拓域の減少、底質状況の変化(貧酸素化・腐泥の堆積等)、流況の変化、水温上昇などによる水質・底質の悪化が考えられます。 当社ではこれらの解決をするための海域浄化の方法として水流式海底活性化装置を開発し、水域底部の浄化をお勧めしています。

現状説明図
施工概略図
  1. 砂撒きを行う(500mm~1200mm厚)毎年施工されています。
  2. 水流式活性化装置による改良をおこなう。(改良深さは500mm~1200mm)
    水流によって海底深く酸素を注入及び砂の攪拌混合する事により活性をうながし環境を良くします。

適用

  • 河 川
  • 湖 沼
  • ダム湖
  • 内 湾
  • 養殖漁場

特徴

  1. 構造がシンプルなため、クレーン台船への搭載がスムーズにでき、メンテナンスが容易です。
  2. ジェット水流の水圧調節(5~10kg/cm2)により、改良厚(0.5~1.2m)及び、現地盤と砂の混合割合を調整できます。
  3. 溶存酸素が豊富な海面付近の海水を使用し、富栄養化した海底地盤に酸素を供給できます。
  4. 敷砂と水圧を調整して混合することにより、微生物や貝類の育成に適した敷砂の改良ができます。
  5. 施工能力が大きいため、広範囲な区域を施工ができ、また、水深の調整(2.0~15.0m)ができます。
  6. 施工位置は自動操縦装置やGPS等で正確に管理できます。

試験

■試験場所 佐賀県太良町
■試験日 平成14年9月
■試験対象面積 約9,000m2

試験実施後、アサリを採取して殻と内容物の比重を確認したところ、内容物が40%にもなり、水流式活性化装置により底質が改善された事が実証された。

  • 今回試験箇所で採取したアサリ
  • 現在スーパーにて販売されているアサリ